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サンマのお話し(3) [サンマのお話し]

今、日本で一番安定的に水揚げがある魚であるサンマ。

安定しているので、色々な製品に加工されています。

最も判りやすいのが「サンマの開き」ですね。

今日はその加工品のなかでも、和歌山県下で造られているものを紹介します。






こちらが、知る人ぞ知る「サンマの灰干し」。
サンマ灰干し.JPG

和歌山市内の海辺、雑賀崎から和歌浦に3軒の加工場があり、
関西地方に出回っているサンマの灰干しの殆どが、
ココから出荷されています。

灰干しとは、
開いて冷塩水に数分漬け込んだサンマを、
火山岩を粉末状に砕いたいわゆる「灰」でサンドイッチにして、
水の分子だけをこの灰に吸い取らせます。

干物とはいえ干していないわけですね。

利点として、
外気に触れさせる時間が一般の干物に比べて少ないため、
魚の劣化(酸化)が少ない。
灰の作用によって(と考えられているが実際は不明)
骨の中に含まれていた油が身ににじみ出てくる。

などがあります。

油の乗っている魚を使うのが本流ですが、
油の乗っていない魚にこの製法を使うと、
なぜか無かったはずの油が身に乗ってきたりする、
未だ解明できていない点は多いですが、
不思議な干し方です。


製品はこれ
20080323サンマ灰干し.jpg

何にでも応用できます。
灰干し詰め合わせ.JPG

ごらんのように干物ではなく、生魚の開きにも見えるくらい、
鮮度感があるのの特徴です。



造っているのが、以外にもこの男。
kansai06.JPG
高下昭人です。

若いのですが、就職していたスーパーを退職して、
オヤジさんの後を継ぎました。




和歌山には、そのほかにもサンマの加工品があります。

サンマの「丸干し」。
サンマ丸干し.JPG

こちらは春先に、本州最南端の串本沖などで水揚げのある、
全く油の乗っていないサンマを使います。

そのまま焼くのですが、非常に硬い。

ご飯のおかずにはなりにくいですが、味が凝縮されている感じで美味いです。

日本酒のお供にどうぞ。
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ラブ

サンマの干物って、そうやって作るのですか…。
知らなかった…。本当に勉強になります。
アジやホッケは干物で食べるのに、なぜかサンマの
干物は食べません。生でいいか…と思っちゃうから
でしょうか。別の味わいが、あるんですよね。
by ラブ (2009-09-11 11:45) 

sakanaya-oyaji

ラブさん

作り方は、開いて一塩したものを、天日で干したり、機械的に乾燥させるなど、色々あります。

この干し方だと、開いた面と皮がパリッと、中はジューシーに焼けますから
是非一度お試し下さい。

関西地区なら、中堅どころのスーパーには、必ず置いているはずです。
by sakanaya-oyaji (2009-09-11 13:06) 

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