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ハモについて [魚 豆知識]

ケータイゲーム「ココ釣りマスター」の、「第2回鮮魚の達人カップ」が終了しました。

今回の商品は「活〆 骨切り真ハモ」だったのですが、
みなさんはこの「ハモ」について知らないことが多いと思いますので、
ここで書いて行きます。

まずハモの旬について。

090715_075854.JPG
写真は、徳島の達人、榎本(えもと)興一氏。

みなさんは、この時期がハモの「旬」だと思っていらっしゃると思います。

実は本当に油の乗る時期は冬で、今時は子持ちで身に勢いがありません。
ただ湯引きにすると、梅肉や酢味噌に涼しいイメージがあるので、
今頃食べるもの、とされているようです。
特に京都で珍重され、7月21日にピークを迎える「祇園祭」には、
無くてはならない食材です。

市場には「活き」「活〆」「野締め」など、漁獲海域、漁獲量などで入荷形態が違いますが、
やはり「活き」が最高級とされています。
活きを〆て数時間以内のハモでなければ、湯引きにしたとき「花が咲く」ように開きません。
寸前まで活きていたものは、さっと熱湯にくぐらせるだけで花が咲きます。

関東方面で余り食べ方を知らないのは、やはり獲れないためのようで、
大阪を中心とした関西地方では前浜で揚がるので家庭でも普通に食されます。
湯引きのことを「落とし」また「ちり」と呼び、梅肉や酢味噌であっさりといただきます。

特にこの時期は、新物が出てくる泉南(大阪府南部)の玉ねぎと相性がよく、
互いの甘みが相乗効果を発揮します。
暑い中エアコンをガンガンにかけて、頭と中骨で出汁をとり、
具材は骨切りしたハモと玉ねぎ、あとは豆腐くらいで薄味の甘い目の鍋にするのが
関西人のこの時期の贅沢な食卓でもあります。
最後のうどんは、ホンマたまりませんわ。

あとは照り焼き。
大型のものを骨切りしたあと、縦に串にさして甘い目のタレをかけながら焼きます。
これをほぐしたものを押し寿司にする「箱寿司」も大阪の名物であります。

最も贅沢な食べ方は、
出始めの松茸を使い、土瓶蒸の出汁にすること。
このハモの出汁の甘さは、今時期の他の魚ではなかなか出せません。
松茸の香りと相まって、それはそれは贅沢極まりないです。

実際、冬にハモを鍋で食べるのは、時期的に安価なこともあり、
本当の美味いものを知っている魚屋さん達くらいですね。

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習性は夜行性で、昼間は海底の砂に潜っておとなしくしています。
(と考えられています)

漁獲海域は、主に東シナ海から紀伊水道、大阪湾にかけて多く住み、
太平洋側では福島県の沿岸まで獲れます。

夜になると、光るものを狙って食いつくそうです。
漁は、延縄漁や底曳漁でも水揚げされます。
和歌山県の南部では、定置網にもかかります。

何もしなければかわいいやつらなんですが、ひとたび危険を察知すると、
その鋭い歯で噛みつき、長い体を巻きつけて締め上げてきます。
(経験者は語る・・・)

普通に考えて活きたままのハモを扱うことは無いと思いますが、
非常に危険ですので、手を顔の前に差し出さないようにしてくださいね。
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